撚糸の工程:撚糸④
毎月、びんねんニュースを読んで頂きありがとうございます。
今回も実際にオーダー頂いている内容を事例2)として紹介します。
事例2)25,000m巻きで500本にして欲しい
このような糸の長さを指定したオーダーも多くあります。
25,000mといったm(メーター)数の代わりに800g巻きにして欲しいというような言い方もありますが、オーダーの内容としては、同じ事です。
指定されたオーダーを頂くと、合糸の時に設定を行います。
まず、入荷した糸の全体の重さを量ります。
この作業は、合糸を始める前にとても慎重に行います。
それは、1本1本の糸の重さが均一でないものもあるからです。
この作業は、かかすことの出来ない大切な作業です。
織物のたて糸(経糸)では、長さは均一なものが好ましく、必要な本数があるので指定される事が多いです。
それに対して、ヨコ糸(緯糸)の方は、少しでも大きく巻いた方が機屋さんには喜ばれます。
オーダー内容は、織物の産地か編み物の産地かによっても異なります。
産地が違えば、扱う糸も異なりますし、扱う糸が異なれば、撚糸機械も違ってきます。
また、普段、綿花を基準に話しますが尾州の方だと、毛番が基準ですし、北陸の方では、デニールやデシテックスが基準でしょう。
こういうところが、この業界の面白いところだと思います。
扱う糸は機械、番手の表現など産地によって異なりますが、真摯に糸と向き合う姿勢は、場所を問わず、同じだと思っています。
今日も糸と向き合います。
2019年11月発行